健康の秘訣

軟水について

昔は水と言えば、その家が自費で掘って出した井戸水か、或は、全国何処でも同じように、水道の蛇口から出てくる、水しかありませんでした。家の敷地内で掘って出した井戸水は、保健所で検査をしてもらい、飲める水であるかどうかを、知ることが出来ました。

その頃の、水に対しての人々の意識と言いますと、飲めるか飲めないかだけであり、その水の詳しい成分までは、知るよしもありませんでした。今では、何処にでも売られている、ペットボトルに入った水には、それぞれ水の採取地や、硬度が記されているのが一般的になっています。軟水とは、一リットル中に含まれている、カルシウムイオンやマグネシウムイオンの合計量を、炭酸カルシウム濃度に換算した数値が、低いものであるということです。それに反して、その数値が高い水のことを、硬水と呼ばれています。

日本茶を入れるのに、井戸水が良いと言われる所以は、日本では軟水のような、穏かで柔らかい口当たりの良い水が多いために、それに慣れていることもあって、飲むには、軟水が飲みやすいと、感じている方々が多いものです。日本茶には、有機物や鉄、或はマンガンといった成分が少なくて、バランスの良い適度な硬度をもっている、軟水がさも適しているのです。